2010年11月22日

日本料理の技と技法〜蛸編〜

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 今回からこのブログで和食の調理法について、時折連載していきたいと思います。


 今日まで学んだ技法について忘れないように書き記して、また料理に興味のある方に読んでもらえれば。




 まずは蛸の素材を使った「柔らか煮」の紹介です。

 
 蛸を使った料理というと、さっとボイルした「たこぶつ」なんかがポピュラーですが、柔らかく煮物にしようとすると案外難しいものです。


 たこの足は「身、皮、イボ」とそれぞれ性質も状態も違うので、すべて均一にやらかく炊こうとするのは至難ですね。





 うちでも当初は圧力釜を使って炊いたことはありましたが、炊き上げる時間を間違えるとイボと皮がズルズルになるものでした。ふらふら



 均一に炊き上げるにはどうしたものか・・?





 そこで有効なのが写真のように、出汁とともに中火の温度で長時間じっくりと蒸し上げる手法です。


 こうすることで皮もイボも崩れることなく仕上げられます。



 さらに秘訣は炊く前に大根をつかって、蛸の足をトントンと叩き身を柔らかくほぐしてあげる事!



 大根の持つ酵素のはたらきで、さらにやらかくなるのだとか。



 こうして当店でも蛸の柔らか煮をお出ししています。




 考え出した先人がすごいですね。







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ラベル:たこ 柔らか煮
posted by ササヒロ at 12:00| Comment(0) | 日本料理の技と技法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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